夫婦ミッションを掲げたら夫婦ゲンカが激減した!後編

夫婦ミッションを掲げたら夫婦ゲンカが激減した!後編

さて、今日は昨日の記事、「夫婦ミッションを掲げたら夫婦ゲンカが激減した!」の後編を書こうと思う。
前編はこちら

今日は昨日の続き、我が家の夫婦ミッション実践例をご紹介する。

「夫婦ミッション」を一緒に創る

我が家の夫婦ミッションはこれ。

これはA4用紙1枚に書かれたマインドマップである。実物は額に入れてダイニングテーブルに飾っている。

夫婦ミッションの完成形をマインドマップにすることは実は想定していなかった。当初は文章化・条文化するところをゴールに考えていたのだ。
経緯を説明しよう。まず、夫婦ミッションはどちらかが原案を持ってきたのではなく、まったくまっさらな状態から二人の意見を持ち寄って作っている。その二人の構想・話し合いの経過をいつも通りマインドマップで記録していた(我が家、話し合いの時はなんでもマインドマップを描きながら話すのが慣例になっている)。話し合いを記録したマインドマップは上記の完成マインドマップとほぼ同じ、余白に走り書きメモがあったり程度の違いなので、話し合いメモの段階でかなり完成していたことになる。

右上の赤い線の枝を例に、どんな話し合いでこの形が出来上がっていったのか少し触れてみよう。たしかこんな話し合いだったと思う。

『笑顔をたくさん創りたいよね』
『そうそう、そりゃ色々あるだろうけどいつも笑ってられるのがいいよね』
『こう、心の内側から笑いを創るというか』
『図解にすると、こんな感じ?』(ハートから矢印が飛び出す図)
『そうそう、いい感じ!』
『なんかいいよね。これだと7つの習慣のインサイド・アウト(※)みたいだし』
『そうだね!』
※我が家は7つの習慣が完全に共通言語化しているので普通に飛び出す。インサイド・アウトの説明はまた別の機会に

そんな風にして描かれたのが赤い線の枝。

そんなような調子で二人の意見を出し合って、ミッションに織り込みたい内容の枝を増やしていった。ほかの枝の意味も気になるだろうから、簡単に説明する。
緑のブロックに込めた意味は、『私たちのあり方は、自ら成長の道を歩く、やさしく抱く気持ちとユーモアを持って』。螺旋に上る矢印は理想の成長曲線の象徴でもある。
ピンクのブロック、『心と体をめぐる健康の人生』という意味。心と体はいつもリンクしていることを視覚化している。
紫のブロック、『山あり谷あり、いつだって変化と成長の道のりを楽しもう』という意味。成長はまっすぐな道ではない、だから焦らず行こう、のイメージ。

説明されれば至極簡単な内容だと感じていただいたのではないだろうか?

『夫婦ミッション』=『二人の共通ビジョン』

さて、ではなぜ、文章化せずにマインドマップを完成形にしたのか。実は下書きマインドマップを描いた直後に文章化は一度試みている。ところがほどなくして、文章にしようとすると、話し合いの時に出ていた柔らかく和やかな印象を、文章することがとても難しいことに気づいたのだ。
言葉にし切れない、それでも話し合いをした二人にとってはとても大切なそのニュアンスを表現するには、むしろマインドマップの形のまま清書するのがよいのでは?となり、完成に至ったわけだ。

夫婦ミッションは誰のためにあるのかというと、僕ら夫婦のためにある。僕ら夫婦がどんな共通ビジョン・認識に立って、パートナーシップにおいて、家庭において何を優先するかの指針となるものだ。
つまりは、ほかのだれかが見ただけで意味が分かる機能は必要ではなく、むしろ、非言語のイメージ・ニュアンスがふんだんに含まれているほうが目的に直結する、と結論付けた。実際、二人ともこのミッションの形をとても気に入っている。

ミッションの形は、これと決まったものがあるわけではない。我が家の事例もあくまでも一つの家庭の事例に過ぎない。夫婦の数だけ、パートナーシップの数だけ、ミッションの形がある。
もっとも重要なことは、参加メンバーの二人が、心の底からミッションに合意していること。この一点さえ守られていれば、どんなユニークなものでも構わないのだ。

 

『夫婦ミッション』を掲げてケンカが激減!

さて、夫婦ミッションを掲げたことで我が家の夫婦ゲンカは激減した。小さな衝突はもちろんある。どちらかが、ないしは両方が徹夜作業中、明けだったりすれば、危険地帯のような時間帯だってもちろん生まれる。
しかし、なにかの衝突があってもすぐに関係を回復できる。立ち戻るべき共通のビジョンがあるから、相手を信じ自分を整えれば、また元通りに戻れるのだ。

もう一つ、夫婦ミッションを創るまでのプロセスも財産と言える。二人のミッションを創ろうとするまでに信頼関係を育み、互いを尊重する関係・文化という土台を十分に作ってきたので、ミッションというベクトルと信頼という土台の両方が備わった関係を築くことができたのだ。

ケンカのすべてが悪いわけではないだろう。それでもなお、同じ心通わせるコミュニケーションであれば、僕は、僕ら夫婦は、笑顔の交流を望む。ケンカするほど相手に望む何かがあるのなら、率直に甘えればいいのだから。

全ての家族が夫婦ビジョン・家族ビジョンを掲げる文化を!

夫婦ミッションは誰か特定の人たちだけが掲げるような特別のものではない。誰にでもできることだ。むしろ、すべての夫婦、すべてのパートナーシップにビジョンを掲げてほしいのだ。

全ての夫婦、パートナーシップ、全ての家族が、自分たちらしいビジョンを掲げて心豊かな人生を歩む文化を創る!

これが僕の夢。お花畑とお思いだろうか?深刻な関係のカップルには当てはまらないとお考えだろうか?

深刻な関係だからこそ突き抜けたビジョンがいるのだ、と僕は心から思う。実は、僕自身、深刻な関係の両親(のちに離婚)の下で育った子どもだったのだ。父も母も、僕や弟には愛情深いのに夫婦関係は子ども心にもひどい状況だったのが分かった。なにが問題だったのだろう。一番は、二人のどちらとも、夫婦関係を維持する術が分からずにいたことだと思う。

大人になった今だからわかる。夫婦を維持するには愛情だけではなく、正しい原則に則ったコミュニケーションが必要なのに、そのコミュニケーションの原則は、学校では一切教わらない。

では、どんなアプローチで『夫婦ミッション』を創っていけばいいのか?そして僕ら夫婦はどのようなプロセスを経て『夫婦ミッション』を掲げるまでに至ったのか。
明日は夫婦の土台作りについての記事を書こうと思う。

心豊かにシフトする道案内コーチ みち

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